約 2,725,842 件
https://w.atwiki.jp/ochiwiki/pages/884.html
本山と蜻蛉が打ち上げの飲み会をしっかりと楽しめた事件 第43代の傘下にある第44代のツートップは長年、口演会後の打ち上げの飲みを“普通”に楽しむこを許されておらず、 常に過剰なアルコール摂取、衣服の奪取、ベルトによるスパンキングのラッシュにより打ち上げでは毎回屍と化していた。 それは演者であろうが、裏方であろうが、現役を引退しようが、 そこに本山と蜻蛉がいて、第43代がいれば“フツー”に起こることであった。 しかしながら2010年某日の打ち上げで、彼らはホントに普通に飲んでいた。 乾杯から15分以上、普通に飲んでいた。 もうちょっと筆者が見ていてイライラするくらい普通に飲んでいた。 彼らの目は3年間、全く普通に飲ませてもらえなかった鬱憤を晴らすかのように生き生きとしていて、 どこかもうイジってもらえないことに寂しさを感じているようであった。 市家八勘氏、がんばれ。
https://w.atwiki.jp/newkon3/pages/10.html
ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品 ニューコン工業 評判 パワハラ 労基 近藤英一郎 自殺 訴訟 敗訴 ニューコン工業 評判 欠陥 隠蔽 電安法違反 談合 発火 事故 粗悪品
https://w.atwiki.jp/zayin/pages/840.html
乙鯖三大がっかり コードトゥルース ~反逆の厨王~ 『弓カス が 生まれた 日』 ゲスランド帝国の属領となり、 ホルホルと呼ばれるホルデイン王国。 ゲスランド国の将兵、厨王突破殺は、 ダガー島で解放戦線とゲスランド軍の戦いに巻き込まれ、 ホル解放戦線に所属する旧友のまじかる☆るー子と再会する。 だが二人の前にある少女が現れ悲劇は起きた。 ホル解放戦線から厨王突破殺を庇おうとしたるー子が、 ヘルファイアで焼かれてしまったのだ。 悲嘆する厨王に、少女はある一言を投げかける。 「まとめ焼きうめえwwwwww」 みすてりんプロジェクト -カスドリア 「みすてりんプロジェクト」 今 始まる- カセドリア(以下カセ)をよりよい国へと発展させる みすてりんプロジェクトが始動した。 住みやすい環境を作り、寛大な心を育成、 コミュニケーション能力の向上を計る本プロジェクト。 時代の最先端技術を駆使し、戦場のコントロールを初め、 アイテムのマーケティング、その他コンサルト業務を 効率的に行うことを目標とする。 本プロジェクトは莫大な資金を必要とし、 シンランド帝国の国家予算では厳しいのが現状である。 ついては国債を発行し、その不足分を補うため 諸君の協力を得るべくこの書き込みを行った。 額は100kを下限とし、収めたものにはプロジェクトの 最新情報とそのサービスを提供する。 また環境への配慮として、オフィ装備のリサイクルも実施、 必要としない装備の回収も並行して行っている。 発行方法は宅配で送るだけで良い。 by みすてりん 本プロジェクトについてもっと詳しく知りたい! そんな方はSNS 検索「みすてりん」 メッセージ また、tell、ゲーム内メールにて随時説明会を 行っています☆彡 興味のある方は是非ご参加ください☆(ゝω・)vキャピ prz リーゼント(笑) 次点 候補なし
https://w.atwiki.jp/edgeofspace/pages/12.html
開発元 Handyman Studios リリース日 2015年9月18日 ジャンル アクション, アドベンチャー, 独立系開発会社, RPG システム要件 OS Windows7 processor 2.9 ghz or higher Memory 2 GB RAM Graphics 512 MB Video memory DirectX® 9.0 Hard Drive 900 MB HD space Other Requirements Broadband Internet connection Copyright 2011 Handyman Studios
https://w.atwiki.jp/llnj_ss/pages/1526.html
元スレURL 海未「しっかりしてください彼方!」彼方「っ!?」ビクッ 概要 海未ちゃん、上級生だよ? タグ ^近江彼方 ^園田海未 ^短編 ^ほのぼの ^うみかな 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/satoschi/pages/563.html
Spanish【spa】 スペイン語 00 Indo-European 01 Italic 02 Romance 03 Italo-Western 04 Western 05 Gallo-Iberian 06 Ibero-Romance 07 West Iberian 08 Castilian Latin script【Latn】 Spanish Braille script【Zzzz】 《現》living language アメリカ合衆国【US】 アメリカ領ヴァージン諸島【VI】 アルゼンチン【AR】 アルバ【AW】 アンギラ【AI】 アンドラ【AD】 イスラエル【IL】 ウルグアイ【UY】 エクアドル【EC】 エルサルバドル【SV】 オーストラリア【AU】 カナダ【CA】 キュラソー【CW】 キューバ【CU】 グアテマラ【GT】 ケイマン諸島【KY】 コスタリカ【CR】 コロンビア【CO】 シント・マールテン(オランダ領)【SX】 ジブラルタル【GI】 ジャマイカ【JM】 スイス【CH】 スウェーデン【SE】 スペイン【ES】 チリ【CL】 トリニダード・トバゴ【TT】 ドイツ【DE】 ドミニカ共和国【DO】 ニカラグア【NI】 ノルウェー【NO】 パナマ【PA】 パラグアイ【PY】 フィリピン【PH】 フィンランド【FI】 フランス【FR】 プエルトリコ【PR】 ベネズエラ【VE】 ベリーズ【BZ】 ベルギー【BE】 ペルー【PE】 ホンジュラス【HN】 ボリビア【BO】 メキシコ【MX】 モロッコ【MA】 赤道ギニア【GQ】 言語名別称 alternate names Castellano カステリャーノ Castilian カスティーリャ語、カスティリャ語、カステーリャ語、カスティリア語 Castillan カスティーヤ語、カスティヤ語、カスティリャ語、カスチャ語 Español エスパニョール、イスパニア語 方言名 dialect names Afro-Yungueño (Black Spanish) American Spanish (Chicano) American Spanish Andalusian (Andalú, Andalusí, Andaluz) アンダルシア方言 Aragonese アラゴン方言アラゴン語◆プライス, グランヴィル編. ヨーロッパ言語事典. 松本克己訳, 山本秀樹訳, 佐々木冠訳, 山田久就訳. 東洋書林, 2003, 628p. (p.20) Canary Islands Spanish (Spanish (Canary Islands); Isleño) Castilian Chicano (Caló) Isleno (Isleño, Islenyo) Lunfardo Murcian Navarrese Portunhol Portuñol Rioplatense Spanish リオプラテンセ・スペイン語 Rioplatense Silbo Gomero 表記法 writing Braille script【Brai?】Spanish Braille script【Zzzz?】 Latin script【Latn】 参考文献 references WEB ISO 639-3 Registration Authority - SIL International LINGUIST List Ethnologue Wikipedia ウィキペディア
https://w.atwiki.jp/yonegafukuro/
私はマンションに住んでやっと1年が経ちましたが、 そんな私は何故か理事会の理事になってしまいました。 公平さのためにくじ引きで決めたそうなのですが、 まさか200戸近くある居宅数の中から選ばれるとは思っていませんでした。 なので毎月のように理事会が開かれており長時間話し合いを行っています。 家事もやりたいのにこんな長時間も拘束されるのは本当に苦痛です。 でも夫は仕事もありますし、理事会にまで出席させるのは申し訳ないなと思うので、 何とか頑張って出席をしています。 しかしこの理事も11月で任期を終えます。 これを終えればしばらく理事になることはないので、そこまでは何とか頑張りたいと思います。 でもやはり話す内容がかなり難しくて私は本当にちんぷんかんぷんでした。 とりあえず理事長の人を中心に議題は進みますが、 私が話すとすれば賛成か反対かだけです。 私よりも年上の人が多いので、やはりそういった方の意見を聞くようにはしています。 まだまだ意見を言えないな。なんて思っています。 何だかこの理事会は職場の会議よりも苦痛だなと思ってしまいます。 住民にもアンケートをとることがありますが、「理事にお任せします」と回答する人が多いですし、 いざ理事が決めたとなるとまた反対意見も出てきたり。 何だか嫌になってしまいます。 でもこの理事は輪番制になるようなので、皆平等にくるんだなと思うと安心です。 とりあえず任期の間はしっかり頑張りたいなと思います。 http //www.xn--38j8bz48l09fqycu9jkj9bc9d3tk.com/ | 結婚式のご祝儀相場。友人、上司、親兄弟、姪、夫婦で出席など…
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/116.html
***まえがき*** スレで見た「舌を肥やしていってね、で茎すら食えなくしてやりたい」というのを見て、茎フェチの魂が燃え てしまいました。 というわけで、それをネタに書かしてもらいました。 しかし、冗長になったかもしれませぬ。 Zあきさんとスレの人、勝手にネタを使ってすいません。 生き残るゆっくりがいるので全滅派は注意してください! ********* ゆっくりの越冬は命を賭したものである。 基本的なゆっくりという種は寒さに弱く、中身の餡子が極度に冷えてしまうと死に至る。 これは、体内の生 命活動を維持する餡子が機能停止に追い込まれるからだ。 中枢餡が異常をきたせば助かる余地はない。 そのために、ゆっくりは冬という地獄の時代を過ごさなければならず、過酷な越冬生活を送る。 まず、ゆっくりは冬眠をすることができない。 従って、日常生活の延長で生きなければならない。 具体的 には、御飯を食べて、身体を温めて、排泄行為を行うなど。 とりわけ重要なのは、御飯を食べることだ。 食糧を体内に取り込むことによって餡子が活性化し、体温を取り戻すことができる。 つまり、食糧の確保が最重要課題といえる。 ある森に小さな群れがある。 長のぱちゅりーが治める、総勢三十ほどの規模だ。 このぱちゅりーは元飼いゆということもあり、中々の教 育をそれぞれに施している。 冬の驚異が既に戸を叩き始めた頃合い。 すっかり短くなった陽は既に落ち、ゆっくりにとって恐ろしい夜がやってくる。 ふと、ある成体のゆっくりまりさが、帽子を膨らませてポヨンポヨンと跳ねて群れに帰ってきた。 「れいむ……いまかえったよ……」 他のゆっくりたちはもう越冬生活を始めている中、なんとそのまりさは狩りに出ていたのである。 家の前のお粗末なけっかいっを外し、中に入る。 隙間風が入らないように、丁寧にけっかいを構築する。 葉や、自分の武器である木の枝を使って。 「おそいよ! なにやってたの!? れいむはおなかがすいてるんだよ!? どおしてはやくごはんをとってこ ないの!? ばかなの!? しぬの!?」 「ゆぅ……」 まりさのつがいのれいむは、とてもでっぷりとしたれいむである。 成体でバスケットボールほどあるまりさよりも、一回り大きい。 そんなつがいの剣幕に、まりさは思わずたじろいだ。 それから慌てて帽子を外し、今日の収穫を目の前に出す。 「ゆ! まりさはがんばったよ! いっぱいとってきたよ!」 この冬という季節に、ゆっくりが食べられるものはほとんどない。 しかし、このゆっくりまりさは凄まじいほど優秀であった。 ほとんどの植物や虫が死滅したものの、驚異的な勘の良さで餌を集め続けたのだ。 目の前にある餌の量は、一週間を凌ぐのに十分なほどである。 「はああああああああああああああああああああああああ!? これがいっぱいいいいいいいいいいいいいいい いいいいいいいい!? まりさはあたまがおかしいんじゃないの!? ねぇどういうこと!? こんなのれいむ のあさごはんにもならないでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」 それに対してれいむは激昂した。 「まりさがえっとうようのしょくりょうにはてをだすなっていったんでしょおおおおおお!? だからひっしに がまんしたんだよおおおおおお!? いちににちなにもたべてないんだよおおおおおおおおお!? それを! それを! たったこれっぽっちですまそうっていうのおおおおおおおおお!?」 「ゆ……こ、これだけあればしばらくゆっくりできるんだぜ……?」 「ゆがあああああああああああああ! なにいってんのおおおおおおおおおおおおお!? むのうなまりさはし ねぇえええええええええ!」 れいむはまりさを体当たりで吹き飛ばした。 運動能力に優れた狩りの名人であっても、つがいからの不意打ちには対応できなかった。 為す術なく飛ばされたまりさは家の中の壁にぶつかり、崩れ落ちた。 「ゆげぇ……れいむ……」 「むーしゃむーしゃ! まぁまぁそれなりー! なんなの?」 「ゆあああああああああああ! まりさのぶんはぁああああああ!?」 たった一度のれいむのむーしゃむーしゃで、一週間分の食糧が消え失せた。 ここ三日何も食べずに働いてまりさは絶叫を上げる。 しかし、れいむの声は冷淡なものであった。 「え? まりさ……なにいってるの……? あたまがおかしくなったの……?」 「ゆ?」 「これだけしかごはんをとってこれなかったのは、まりさのせきにんでしょ……? まりさが、わるいんでし ょ? まりさのむのうのけっかが、これでしょ? なんでまりさがむーしゃむーしゃするけんりがあるの? ね ぇ、れいむなにかまちがったこといってる?」 「…………ゆぅ…………」 「わかった。 まりさには、どりょくがたりないんだよ。 もっとどりょくしたくなるようにしてあげるね」 「ゆ……? ゆ? ゆ? な、なんなの? どうしたのれいむ?」 「すっきりー! しようね!」 「ゆええええ!? むり! むりだよれいむ! いまからおちびちゃんができたらえっとうできないよ!?」 「おちびちゃんができれば、まりさのやるきもでるでしょ?」 「そ、そんなの――――」 「なによりれいむがゆっくりできるんだよ! まりさがいやとかいうけんりはないでしょおおおおおおお お!?」 「ゆ、ゆやあああああああああああああああああ!」 こうして、まりさの望まない生殖行為が始まった。 冬に子どもをつくるというのは、最悪の自殺行為である。 頭の良いまりさはもちろんよく分かっている。 越冬に必要な食糧が、更に必要になるのだ。 ただでさえ少ないのに、子どもができれば確実に足りなくなる。 まりさは必死に抵抗した。 れいむを守るために。 しかし、体躯で勝るれいむを、まりさはついに跳ね除けることはできなかった。 一方的な、れいむが快感を得るためだけの、最悪の行為を。 「すっきりいいい!」 「すっきりぃ…………」 にょきにょき、とすっきりを終えた身体に茎が生える。 茎が生えたのは――――まりさの方にであった。 ただでさえ体力が尽きかけていたのに、子どもができてしまった。 まりさは生命活動の危機に瀕するほどの脱力感に見舞われた。 「あああああ…………どぼじで……どぼじでこんなごとにいいいいい!? おちびちゃんをうむのはれいむじゃ なかったのおおおお!?」 「ゆ? なにいってるの? おちびちゃんをうむのはつかれるでしょ? つかれることはまりさのしごとでし ょ!?」 「ゆ……」 「それに、まりさのまむまむさん、ぜんぜんよくなかったよ。 はんせいっしてね!」 「…………」 身も心もズタズタにされたまりさではあるが、頭は必死に生き延びることを考えた。 れいむとおちびちゃんを生かすためにできること。 それは、れいむに狩りの方法を教えることである。 もはやまりさは狩りに出ることはできない。 越冬用の食糧は、そもそも二人分にも満ちていないのだ。 誰かが狩りに出る必要がある。 ――――まりさは決意を固めた 成体二匹が冬を越す分はないが、れいむとおちびちゃんを越冬させる最後の手段がある。 ギリギリまでまりさは茎で赤ちゃんに栄養を送り、産んだ後は「おたべなさい」をする。 そうすれば、何と かれいむとおちびちゃんを生かすことができる。 そのためには、安全圏まで御飯を集めなくてはいけない。 「れいむ……ゆっくりきいてね……」 「なに?」 「もうまりさはかりにでることはきないよ……だから――――」 「は? なにってるの?」 「ゆ?」 まりさは、れいむを見上げた。 視界の端に、自分に実ったおとびちゃんが見える。 その向こうのれいむは、恐ろしく冷めた目をしていた。 「あしたからおちびちゃんのぶんもしっかりかりをしてきてね」 「なに、いって、るの?」 「まりさは……ほんとうにあたまがわるいんだね……ごはんをとってくるのはあああああああああああああああ ああああ! まりさのしごとでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお お!?」 「ゆ? ゆううううううううう!? むりだよ! おちびちゃんがいるんだよ!?」 「だから? あ、かりのさいちゅうにおちびちゃんがしんだらせいっさいっだからね!」 「…………」 「れいむはいまからゆっくりねるよ! もうはなしかけないでね!」 話しかける気力など、まりさにはない。 潰れるようにしてまりさは身体を低くして、嗚咽を漏らした。 自分から吸われていく命そのものを感じながら、まりさは必死に考えた。 おちびちゃんとれいむを守る方法を。 ****** 「ふぅん。 そうなのか……」 まりさは、人間の村に来ていた。 群れの掟で、人間に近づいてはいけないことになっている。 しかし、もはや人間に縋るしか手はなかった。 死に体で人間のところまで来れたのは奇跡であるし、一匹もおちびちゃんを失わなかったのも奇跡。 運良く人間に出会い、話まで聞いてもらえたのが奇跡であった。 「つがいと赤ちゃんのためにねぇ」 今、まりさはとある村人の家の、縁側にいる。 陽はまだ高い。 僅かばかりの太陽の恵は、まりさの心を癒していた。 「分かったよ! お前の心意気に打たれた! 余った野菜をやろう!」 「ほんとに!? ありがとうございますうううううううう!」 「いやいや。 まりさは凄いよ。 怪我をしたつがいの代わりに身重で狩りをして、こんなところまで来るなん て並大抵のゆっくりじゃできない」 「……ゆ……それほどでもないよ……」 少し歯切れが悪くまりさは謙遜をした。 まりさは人間に嘘の説明をしたのである。 越冬のために狩りをしていたつがいが怪我をして、妊娠していたまりさが狩りをしていると。 しかし、どう しても御飯が足りないので人間の手を借りに来たと。 人間はそれに関心した素振りを見せ、れいむを縁側まで招待したのだ。 「よし。 その前にお前に御飯をあげよう。 見るからにボロボロだし、帰れないだろう?」 「あ、ありがとうございますううううう!」 「ちょっと待ってろ……ほら。 ゆっくりフードだ。 食え」 「いただきます! むーしゃむーしゃ! し、しあわ――――ゆ……」 人間は快く、まりさにゆっくり用の御飯を与えた。 まりさはそれを、涙を流しながら食べる。 しかし、途中で動作を止めた。 「どした?」 「え、えっと。 ごめんなさい。 たべてるさいちゅうに『しあわせー!』するのは、にんげんさんにはだめな んだよね……?」 「おや。 野生なのに、そんなこと知ってるのか?」 「おさのぱちゅりーがかいゆっくりだったっていってたの。 それをちょっときいたことがあったんだよ……」 「ほえ! それってチラっと聞いたことがあるだけだろ? よく憶えてるなぁ」 「ゆゆ……! まりさはいちどきいたことはわすれないんだよ!」 「そりゃ凄いな」 そんな会話を交わしながら、人間はまりさの茎に目を向けた。 「それにしても。 元気そうな赤ちゃんだな!」 まりさは釣られて視線を上げる。 実っているのは、五匹。 その全てがれいむ種である。 まりさ種のおちびちゃんは、一つもない。 少しばかり寂しかったが、まりさは有り余る母性をおちびちゃんに向けている。 自分の命を削ったおかげか、たった一晩で実ゆっくりは個体識別が可能なほどに成長したのだ。 早ければ今日の夜にも産まれるかもしれない。 まりさも御飯を食べたことにより、出産に耐えられるだけの体力を回復した。 子守をれいむに任せれば、また明日から狩りができるだろう。 「よし。 赤ちゃんにも特別に御飯をあげよう!」 「ゆ? いいの!?」 「ちょっと待ってろー」 喜ぶまりさを見て、一旦人間は席を外した。 それから、手にスポイトとコップを持って戻ってくる。 「順番にやるぞ」 「ありがとう! ありがとうおにいさぁん!!」 「ほーらあまあまだぞー!」 人間は実ゆっくりの口にスポイトの先端を当てる。 まだ喋る機能はないが、実ゆっくりは”あまあま”に反応して口を開いた。 人間がスポイトから液体を押し出し、実ゆっくりに御飯を与える。 「――――!」 すると、実ゆっくりは素晴らしいゆっくりとした表情を見せ、うれしーしーまで放った。 そんなおちびちゃんのゆっくりとした姿を見て、まりさは感激に身を震わせた。 最近は全くゆっくりできていなかったが、人生最大と言っても過言ではないほどのゆっくりを感じたのだ。 その後に慌てて、しーしーを自分の帽子で拭き取った。 帽子は大事なものであったが、この大恩ある人間には迷惑をかけたくなかった。 赤ちゃんの下に帽子を置いて、汚れないようにする。 そんな様子を見て、人間は苦笑した。 「ほら。 次はお前だー」 人間は順番に実のれいむに液体を与えて行く。 五匹全てにそれを与えた後、感激しているまりさに言った。 「もっとあげていいか?」 「ゆううう!? ありがとうございます!! いっぱいごーくごーくさせてあげてください!!」 「りょうかいー」 自分の赤ちゃんがゆっくりしている姿を見るのは、この上ない至福であった。 人間が赤ちゃんをにごーくごーくさせているとき、何事かを呟いた。 しかし、ゆっくりしている赤ちゃんを見るのに夢中で、まりさは全く聞き取れなかった。 この後、まりさはゆっくりしている野菜を帽子に詰め込んでもらった。 「ありがとうございましたぁぁあああああ! このごおんはぜったいにわすれませぇぇえん!」 そうして、まりさは家へと帰って行った。 まりさは『恩返しする』とは言わなかった。 家族のために命を捧げる覚悟であったからだ。 代わりに、まりさは何度も振り返って頭を下げた。 人間はずっと、まりさを見ていた。 遠くからだったから、人間の浮かべている表情は見えなかった。 ****** まりさが家に帰ってくると、れいむは昼寝をしていた。 何とか陽の高いうちに、赤ちゃんを一匹も失わずに帰ってくることができた。 餡子はほとんど冷え切っているが、死に至るほどではない。 まりさの帰宅に気付いたのか、れいむは身を起こした。 「ゆーん。 まりさぁ? ごはんはもってきたのお?」 「ゆ! にんげんさんからおやさいさんをもらったよ! これでふゆをこせるよ!」 「ゆゆ!? おやさいさん!? はやくれいむにむーしゃむーしゃさせてね!?」 「だめだよ! これはえっとうようのごはんだよ!」 「ゆ……?」 れいむは跳ね起きてまりさに詰め寄ったが、強くは出られないでいた。 おちびちゃんがとてつもなくゆっくりした表情を浮かべていたからである。 れいむはこの無能ななまりさが嫌いであったが、可愛いれいむ種のおとびちゃんをたくさん妊娠したことだけ は評価していた。 普段であれば、まりさが元気になっていることに目敏く気付き、野菜をつまみ食いしたのだろうと激昂したは ずである。 しかし、そんな怒りを感じないほどに、おちびちゃんに愛しさを感じていた。 「ゆ! おちびちゃんが!」 そんなれいむの愛を感じ取ったのか、急におとびちゃんが動き始めた。 ぶーらぶーら、と一生懸命に身体を振って、茎から離れようとしている。 慌ててまりさは自分の帽子を赤ちゃんの下に敷いた。 しーしーの臭いが残っているかと焦ったが、赤ゆの しーしーだったおかげか、臭いはない。 「ゆっくりうまれてね……!」 まりさとれいむは、非常にゆっくりとした顔で出産の瞬間を見ていた。 そしてついに、その時が訪れる。 ぶちっ! 茎から一匹のれいむが帽子の上で生まれ落ちる。 そしてぷるぷると震え始めた。 まりさとれいむは真剣な顔をして、おちびちゃんを見守る。 「ゆ……ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 「おちびちゃん! ゆっくりしていってね! ゆ、ゆゆーん! おちびちゃんすっごくゆっくりしてるよぉおお おおおおおおおお! さすがれいむのおちびちゃんだよ!」 「ゆ。 おちびちゃん。 ゆっくりしていってね! さ! おかあさんとすーりすーりしようね!」 「まりさ! おちびちゃんとすーりすーりするのはれいむがさきだよ!」 「ゆ……ゆっくりりかいしたよ……」 「ゆ? おとーしゃんとしゅーりしゅーりしゅるの?」 「おちびちゃん。 れいむがおかあさんだよ。 まりさはおとうさんだよ」 「ゆ? ゆっきゅりりきゃいしちゃよ! おきゃーしゃんしゅーりしゅーりさせちぇね!」 「もちろんだよ! すーりすーり! ゆゆーん! おちびちゃんはとってもゆっくりしてるよおおおお!」 まりさは羨ましそうにおちびちゃんとすーりすーりするれいむを見ながら、次々と産まれて行くおちびちゃん を見守る。 無事に五匹全てが出産した。 「さぁみんな! おかあさんとすーりすーりしようね!」 「しゅーりしゅーり!」 「おきゃあしゃんあったかいね!」 「ゆう!」 れいむが全ての赤ちゃんを持って行き、すーりすーりしている。 まりさはそれを見ながら、三つ編みで自分に生えている茎を引っこ抜く。 そしてそれを、地面に置いた。 「さ! おちびちゃんたちのごはんだよ!」 「ゆ! ぎょはんじゃああああああああああ!」 「れいみゅおにゃかすいちゃよ!」 「ゆっくりちゃべるよ!」 「む……」 おちびちゃんを奪われて、れいむは仏頂面をした。 しかし、すぐに幸せを思い返す。 れいむも産まれたとき、最初に自分が実っていた茎を食べたのだ。 茎は、れいむが生涯で唯一食べたあまあまである。 あのときの幸せな気持ちは、今も色褪せずに憶えている。 「ほら! ゆっくりくきさんをたべてね!」 「ゆわーい! くきしゃんいただきまーしゅ!」 おちびちゃんが茎を食べてゆっくりする姿は、さぞやゆっくりできるだろう。 れいむはニコニコしておちびちゃんを見つめた。 赤ゆっくりが茎に噛り付く。 「むーしゃむーしゃ――――ゆげえええええええええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええ!」 五つの絶叫が響いた。 れいむが予想していた、ゆっくりした表情ではない。 この世のものとは思えない、苦悶に満ちた表情。 「ゆげええ! まじゅいいいいいいい! これどくはいっちぇるよ!」 「ゆげええ……ゆげえええ!」 食べた茎はおろか、自分の中身まで吐き出し始めた。 れいむは慌てて身体を揺すり始める。 「どうしたの!? ねぇどうしたのおちびちゃん!?」 「ゆげぇ……! まじゅいよ……くきしゃん、まじゅいよおおお!」 「くきさんがまずい? そんなはず……」 れいむは確認のために茎を齧る。 「むーしゃむーしゃ……うっめ! これうっめえええ! ぱねぇ! むーしゃむーしゃ! しあわせえええええ えええええええ!」 そして、苦しむおちびちゃんをそっち退けで茎を食べ始めた。 その間にまりさはおちびちゃんをぺーろぺーろとする。 「ゆっくりしてね! ゆっくりしてね! あんこさんをはいちゃだめだよ!」 「おとーしゃん……」 「ゆゆ……おちびちゃんになにかたべさせないと……くきさんは……ゆあああああああああああああああああ あ!?」 「ふー。 くきさんおいしかったよ!」 「ど、どぼじでれいむがくきさんをたべてるのおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」 「ゆ? ゆ? ゆゆ? ま、まりさ? どうしたの?」 「くきさんがなければおちびちゃんのたべるものがないでしょおおおおおおおおおお!?」 「ゆぅ……」 まりさに怒鳴られて、さすがにまずいと思ったのかれいむは少しだけ怯んだ。 しかし、まりさはもうれいむに見向きもせず、周りを見回す。 「おやさいさんはかたくてたべられないよ……! でもまりさがかみくだけば!」 まりさは人間から貰った野菜、にんじんを咥える。 そして咀嚼して小さくし始めた。 すると、れいむが絶叫した。 「ゆはああああ!? まりさ!? なにおやさいさんをつまみぐいしてるのおおおおおおお!? それはれいむ のでしょおおおおおおおお!? どろぼうするげすなまりさはゆっくりしねええええええええええ!!」 れいむはまりさに殺意を持って跳びかかった。 普段であれば、まりさは為す術なく押し潰されて死んだだろう。 しかし、今のまりさは体力も回復しており、気力も限界まで満ちている。 「げすはおまえだああああああああああああああ!!」 まりさは口からぼろぼろとにんじんをこぼしながら、真正面かられいむに体当たりをし返した。 一回り以上大きなれいむの体当たり。 それをまりさは、全力で跳ね返した。 「ゆぎゃあああ!」 れいむは勢い良く吹き飛び、壁に激突する。 感じる痛みは、実際のダメージ以上であった。 まだまだ活動に支障がないレベルだ。 しかし、れいむにとっては激痛すぎて、一歩も動くことができないものとなった。 「ゆぎぃいいい! どれいのぶんざいでええええええ!」 威勢よく怒鳴っても、身体は一歩も動かない。 まりさはそれを冷めた目で一瞥すると、噛み砕いたにんじんをもう一度口に含んだ。 そして、ぐったりしているおちびちゃんに口渡しで与える。 「ゆっくりむーしゃむーしゃしてね」 「むーちゃむーちゃ……ゆげぇえ! まじゅいいい!」 ダメだった。 まりさは急いで、他に使える野菜がないかを物色する。 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」 おちびちゃんは、ついに死へのカウントダウンを奏で始めた。 小刻みに痙攣するのを見て、まりさも小さく身体を震わせる。 他のおちびちゃんも、ぐったりとしている。 もはや、何種類もの野菜を試す時間はない。 「…………」 まりさは覚悟を決めた。 急いで家の入り口まで行き、けっかいを構成している木の枝を三つ編みで取る。 そしておちびちゃんのところへ戻って、にっこり笑顔を浮かべた。 ぶしゅう! まりさは枝で自分の頬を突き刺した。 それをグリグリと動かして、餡子をほじくり出す。 そしてそれを口に含んで、痙攣しているおちびちゃんに口渡しで与える。 「…………」 無言でまりさはおちびちゃんから離れた。 すると、赤ゆは身体を震わせて。 「ゆぶうううううううううううううう!」 噴水のように、餡子を口から吐いた。 そして、断末魔を告げることもなく、中身のほとんどを吐き尽くして死んだ。 まりさは、三つ編みから枝を取り落とした。 「お、おちびちゃん……?」 「じねぇ……!」 呆然とする間もなく、言葉が響いた。 まりさは視線を上げて、身体を固まらせた。 怨嗟の声を出したのは、れいむではなく、残った四匹のおちびちゃんであった。 「じねぇ……! まじゅいものをくわしぇちぇ……れいみゅをころしょうとしゅるおとーしゃんはじねぇ!」 「おねーちゃん、おとーしゃんのあんこしゃんをたべちぇしんじゃよ?」 「おちょーしゃんのあんこしゃんはまじゅいんだ!」 「ゆっきゅりしちぇないおとーしゃんはしねぇ!」 まりさの頭が真っ白になる。 更に、強烈な衝撃が襲った。 勢い良く身体が吹っ飛び、身体が壁に叩きつけられ、餡子が傷口から漏れ出る。 そして十秒ほど思考に空白を作って、それからようやく、自分がれいむに体当たりされたのに気付いた。 「ゆっへん! くずどれいのまりさは、このさいっきょうっなれいむがせいっさいっしたよ! おちびちゃんた ち、もうだいじょうぶだからね!」 「くじゅどりぇい……?」 「ゆ! やっぱりあれはおとーしゃんじゃにゃきゃっちゃんじゃね!」 「そうだよ! あのまりさはおちびちゃんたちをだましたんだよ!」 「ゆがああ! じねええええ! れいみゅたちをだましちゃどれいはじねえええええ!」 赤ゆっくりたちは、しっかりとれいむの餡子を受け継いでいたようだ。 向けられる憎悪と侮蔑の視線に、まりさは全ての力を抜いた。 もう、まりさには失うものはなかった。 つがいの愛情も、誇りも、力もない。 餡子が不味いと言われた以上、おたべなさいをすることもできない。 できることは、もうない。 まりさは身を焼き尽くすような悔しさを感じながら、ゆっくりと、目を閉じた。 *** 怪しいといえば最初から全てが怪しかった。 まず、ゆっくりがこんな時期に人間のところへやってきたこと。 今までゆっくりは村には絶対に来なかった ので、見ただけで驚いた。 更に、今はゆっくりにとって越冬の期間中であるはずだ。 それなのに、ゆっくりがやってきた。 しかも、頭に茎を生やしたまりさ種だ。 驚いて何が悪いというのだろう。 更に更に、まりさは人間に対して高圧的な物言いはせず、あくまで野良の範囲であるが従順な態度を見せた。 そして話を聞いて、また驚いた。 まりさは、狩りをしているつがいが怪我をしたと言っていた。 頭には五匹のれいむ種が実っているので、つがいはれいむなのだろう。 この時点で嘘をついていることは確信した。 普通であれば、れいむが妊娠んをして、まりさが狩りをしているはずである。 逆もまぁあるだろうが、頭に赤ゆをくっつけて村までやってくるなんて、並のゆっくりができる芸当ではない。 間違いなく、普段からまりさが狩りをしているはずだ。 それなのにこうして乞食に来たということで、おおよその事情は分かる。 俺は、昔ゆっくりを買っていた。 昔といっても、二、三ヶ月ほど前だ。 このゆっくりは寿命で死んだのだが、幸いにしてゆっくりフードが残っている。 まりさにそのゆっくりフードを与えてやることにした。 命をすり減らして家族の命を守ろうとするまりさに敬意を表して、何が悪いのか。 まりさは幸運にも、ゆっくりフードというものに対して疑問を抱かなかった。 おかげで、計画を実行することができる。 俺は実ゆっくりのれいむに、砂糖水をスポイトで与えた。 この砂糖水は多量に糖分を持つ、ゆっくりにとっては恐ろしい御馳走である。 逆に、実ゆっくりに与えれば、劇薬にもなる。 「ほーら、しっかり舌を肥やしていってね!」 俺の呟きは、まりさに聞こえなかったようだ。 そう、俺は実ゆっくりの舌を肥えさせ、野菜はおろか茎すら食えない状態にしてやろうと考えたのである。 十中八九、まりさのつがいのれいむは、いわゆる”でいぶ”であろう。 その餡子を受け継いだガキも、ほぼ間違いなくゲスの気質を受け継いでいる。 でいぶごときに潰されるには、目の前のまりさはあまりにも出来が良すぎた。 そこで俺は、赤ゆとでいぶを抹殺することに決めた。 「ありがとうございましたぁぁあああああ! このごおんはぜったいにわすれませぇぇえん!」 そうやって感謝しまくるまりさを見送るフリをして、俺はまりさの後をつけた。 寒いのでしっかりと防寒対策をして、スコップを持って。 まりさは実ゆっくりに気を遣っているのか、尾行する俺には全く気付いていないようだ。 驚いたことに、まりさの群れは相当の距離があった。 しかも、かなりの悪路である。 実ゆっくりを一つも落とさず、それなりのペースで走るまりさはやはり、かなり優秀な個体であるらしい。 巣の中に戻っていったまりさを観察するため、”けっかい”の隙間から内部を見る。 そして、面白いようにしかけた計画が成功していった。 「じゃ、そこまでだ」 俺が巣に介入したのは、でっかいでいぶにまりさが吹き飛ばされた辺りである。 俺は中に手を伸ばしてまりさを巣から引きずり出した。 「ど、どぼじでにんげんさんがいるのおおおおおおおおおお!?」 でいぶが叫ぶが、そんなことはどうでもいい。 まりさは、頬から餡子をドボドボとこぼしている。 更に、もう、目が死んでいる。 俺は自分の計画が失敗したことにここで気付いた。 思っていたよりもまりさは家族思い過ぎたのだ。 だから、それに裏切られてまりさは生きる力をなくしてしまった。 「ちっ!」 急いでまりさを持って、家に引き返そうとする。 まだ治療すれば、間に合うはずだ。 しかし、その前にやるべきことはやっておかなければならない。 俺は再び巣の中に手を伸ばし、まりさの帽子と与えた野菜を引きずり出した。 「ゆがあああああああ! それはれいむのおやさいさんだあああああああああああ! がえぜええええええええ ええ!」 どうせこの野菜はもう食べられない。 俺は野菜を外にばら撒く。 そして、けっかいも完膚無きまでに破壊する。 やることはこの程度で良い。 それよりも、まりさの命が大切だ。 俺は、脇目もふらずに走り出した。 走り出して、三ヶ月前に死んだゆっくりまりさのことを思い出した。 けれどすぐに、手に抱えたまりさの感触しかなくなった。 ****** まずれいむがしようとしたことは野菜を取り返すために外に出ることだ。 最近全く外に出ずに食っちゃ寝していたため、入り口が狭くなっていた。 しかし、強引に外に出た。 びゅう、と風が吹く れいむは面白いほど身を震わせ、絶叫した。 「さ、さむいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい! しぬううううううううううううううううううううう うう!」 そう、外の気温はゆっくりの耐久限界を超えていた。 この中で帽子いっぱいの御飯を狩れるまりさは、超を頭に付けても良いほどのまりさであったのだ。 当然、でいぶでは耐えられない。 れいむは一瞬にして野菜を諦めた。 そして巣の中に慌てて引き返す。 「どぼじでかぜさんがはいってぐるのおおおおおおおおおおおおお!?」 しかし、けっかいが破壊された以上風が容赦なく巣の中に入ってくる。 まりさが睡眠時間を削って、命を削ってつくった干し草のベッドが巣の外へと飛んで行く。 「ゆがあああああああああ! れいむのべっどさんがあああああああああああああ!」 巣の外に出ようとも考えなかった。 れいむはただ叫んだだけだ。 もちろん、寒さに凍えるのはれいむだけではない。 「おきゃあしゃぁあん! しゃむいよぉおおおお!」 ただでさえ死の危機にあり、弱い赤ゆっくりだとどうであるか。 当たり前のように、死ぬ一歩寸前になる。 四匹のうち、一匹はもう痙攣している。 れいむはハッとして大声を上げた。 「みんなでかたまってね! すーりすーりしようね!」 赤ゆっくりがずーりずーりとれいむにぴったりと近付く。 しかし、一匹は痙攣して「ゆ゛っ」を奏でるだけで、動かない。 れいむはもう、そのおちびちゃんを諦めた。 れいむが動いておちびちゃんに寄り添おうとは思わない。 なぜなら、疲れる。 けっかいを直そうとも思わない。 なぜなら、寒いから。 「ほら! おちびちゃんはおかあさんにすーりすーりしてね!」 赤ゆっくりたちはなけなしの体力を絞って、母親にすーりすーりする。 その貧弱なすーりすーりに、れいむは怒りの声を上げた。 「そんなすーりすーりじゃおかあさんがあったかくならないよ! もっとがんばってね!」 「……おきゃあしゃん……おなきゃすいちゃよぉ……」 「どれいはどきょいっちゃの……はやくれいみゅをゆっきゅりさせちぇね……」 もう赤ゆっくりにれいむの声は聞こえていなかった。 れいむはそんなワガママな赤ゆっくりに憤怒の表情を浮かべた。 ちなみに、痙攣していた赤ゆっくりの生命活動はもう止まっている。 「ゆううううう! うごけえええええ! すーりすーりしろおおおおおおお! おかあさんをあったかくしろお おおおおおお! けっかいをはれぇえええええええ! あまあまをもってこいいいいいいいいいい!」 「もっちょ、ゆっくりしちゃかっちゃ……」 「どぼじで……こんなむにょうにゃおやからうみゃれちゃの……」 「なんだとおおおおおおおおおお!?」 「もっちょ、やさしいおきゃあしゃんがよかっちゃ……」 スタンダードな断末魔で一匹、変わった断末魔で一匹の赤ゆっくりが死んだ。 しかし、その断末魔が気に障ったのか、れいむは怒り狂って赤ゆっくりの死体を弾き飛ばした。 まだ生きている一匹の赤ゆっくりも一緒に。 「ゆげぇ!」 「どいつもこいつもおおおおおおおお! どれいのまりざああああああああああ! さっさとれいむをあっため ろおおおおおおおおおおお!」 「……どれいのほうぎゃ……おきゃーしゃんよりましだったよ……」 「はあああああああああ!? げすなゆっくりはしねええええええ!」 動きたくないという意志を、殺意が上回った。 ぽんと跳ねて、ぐちゃりと赤ゆっくりを踏みつぶした。 断末魔を言う暇もなかった。 こうして、おちびちゃんは全滅した。 あるゆっくりは不味いものを食べた反動の吐餡で。 あるゆっくりは寒さの中で放置されて。 あるゆっくりは死ぬまで親にすーりすーりを強要されて。 あるゆっくりは親の怒りで踏み潰されて。 生まれる前に最上級のあまあまを摂取したときは、バラ色の未来を信じていたはずだ。 しかし結果は、苦痛にまみれたゆん生であった。 れいむにはどうでもいい話であったが。 「ゆうううううううううう! うごいたらおなかがへったよ! ごはんさんをたべるよ!」 れいむは越冬用の食糧を食べることにした。 単に、食べられる食糧がそれしかなかったという話であるが。 「むーしゃむーしゃ! それなりー!」 まりさが己の全てをかけて集めた越冬用の食糧は、わずが十分ほどでなくなった。 これでもう、この巣の中に食糧はない。 もっとも、赤ゆの死体があるが、れいむにとって腹の足しにはならないだろう。 「むーしゃむーしゃしてからだがぽかぽかしてきたよ! ゆっくりねるよ!」 れいむはそう宣言して寝た。 その寝顔は、己の輝かしいゆん生に一片の曇もないと信じているような寝顔であった。 こうして、れいむが死ぬまでの、地獄の時間が始まった。 まず、れいむは一時間ほどで強制的に起こされた。 物理的な衝撃で起こされたわけではない。 「さ、さむいいいいいいいいいいい! どぼじでこんなにざむいのおおおおおおおおお!? ねむれないいいい いいいいいいい!!」 食事による体温の上昇もなくなった。 こうなれば、再び極寒の状態に戻る以外の現象はない。 「ど、どぼじでけっかいさんがこわれてるのおおおおおおおおおおお!?」 更に再起動のために色々なプロセスが初期化されてしまったらしい。 れいむは自分をゆっくりさせない全てに対して怒りをぶつけた。 「まりざあああああああああああああああ! さっさとけっかいさんをなおぜえええええええええええええええ え!」 しかし、まりさはいない。 「おちびぃいいいいいいい! れいむをあっためろおおおおおおおおおおおお!」 しかし、赤ゆっくりは全て死んでいる。 「ゆがああああああああああ! どぼじでえっとうようのごはんがないんだああああああああああああああ!」 既に食糧はもう何もない。 赤ゆっくりを食べようにも、もう寒さで餡子がまともに動かない。 嫌でもれいむは死の足音を感じ取った。 「しぬ? しぬの? れいむしぬの?」 視界がぼやけ始める。 全てを動かしている中枢餡が、生命活動を諦め始める。 「ゆぎゃあああああああああああああああ! れいむさまはこんなところでしんでいいゆっくりじゃないんだあ あああああああああ! まだくってない! すっきりもしたりないいいいいいい! あまあまよこぜえええええ ええ! びゆっくりをもってごいいいいいいいいいい! れいむをゆっくりさせないものはじねえええええええ え! じね! じねええええええええええええ!」 ぷつん、とれいむの目から映像がなくなった。 もう目という機能を活動させるエネルギーがなくなったのだ。 ――――くらい ――――まっくらだよ 目の前が真っ暗になった。 何も聞こえない。 しかし、まるで夢のような今までの光景が蘇ってくる。 前のゆっくりぷれいすですっきり制限を破り、つがいのまりさやおちびちゃんと共に追い出されたこと。 つがいのまりさがれみりゃに食われたこと。 今のゆっくりぷれいすにやってきたときのこと。 村で一番の狩りの達人のまりさを見つけたこと。 自分のおちびちゃんを使って、まりさが事故を起こしたように見せかけたこと。 それを盾にまりさと結婚したこと。 悔しそうにするライバルたちを見下したこと。 まりさに御飯を運ばせてとてもゆっくりできる日々を送ったこと。 そして、理不尽な目にあって死にそうなこと。 ――――わるくない ――――れいむはなにもわるくない ――――いまれいむがしにそうなのはぜんぶまりさのせいだ ――――まりさのせいでゆっくりできないんだ ――――もっとたべたい ――――もっとすっきりしたい ――――もっと……ゆっくりしたかった ****** 「ゆゆっ! おにいさん! さっさとおきるんだぜ!」 まりさのキンキン声で今日も一日が始まる。 もう暦の上では春だというのに、やたらと肌寒い。 「あとごふん……」 「だっめっなんだっぜええええ!」 「うおおおお!」 まりさにかぶっていた布団が吹き飛ばされた。 一気に襲いかかってくる冬の置き土産の寒気。 俺は思わず飛び上がった。 そんな俺を見てまりさはニヤリと笑った。 「やっとおきたんだぜ……まいにちまいにち、まりさはつらいんだぜ」 「ああそうですか」 「っと。 あさごはんができてるから、さっさとたべるんだぜ」 そう言ってさっさと部屋を出て行くまりさ。 人の布団を吹き飛ばしたり、料理を作ったりできるまりさなんてそうはいない。 このまりさは普通のゆっくりまりさではない。 いわゆる、胴付きのまりさである。 「ゆ! きょうはべーこんさんのめだまやきなんだぜ!」 我が家の食卓で平気で御飯を食べるまりさ。 そう、このまりさは俺が拾ったまりさである。 拾ってきたまりさは、一晩眠った後に胴付きになっていたのだ。 それだけではない。 「まりさ。 記憶は戻らないか?」 「さっぱりなんだぜ!」 記憶がなくなっていたのだ。 失餡によるショックかもと思ったが、もっと根が深い問題のようである。 元々だぜまりさでもなかったのに、口調もこうなっていた。 根本的な部分が変わってしまったらしい。 た だ、相変わらず有能さは折り紙付きである。 それでも、俺が困ることではない。 胴付きは便利だし、まりさにしたってあんな記憶はない方が良い。 「そっか」 俺はそう答えて、手元のベーコンエッグに手を伸ばした。 きっちり半熟に焼けており、絶妙な加減である。 このまりさは、一度憶えたことは絶対に忘れないのだ。 一度でも成功すれば、何度でもできるらしい。 目玉焼きがこのような絶妙な状態になるまではそれなりの失敗があったのだが。 そういえば、今まではハムエッグであった。 「なんでベーコンにしたんだ?」 「はむさんはあきたんだぜ!」 「舌が肥えたのか……?」 「ゆ? はむさんもおいしいけど……」 「ゆっくりは美味しいものを食べ続けると、不味いものが食べられなくなるんだとさ」 「そうなんだぜ……?」 まりさは不思議そうに首を傾げると、不意に手を胸元に上げた。 そして手を握りしめたり、閉じたりし始めた。 「どうした?」 「……ゆっくりも、ずっとおなじゆっくりをつづけていると、あきちゃうんだろうか……だぜ」 「だろうな」 「なんでまりさには、てやあしがあるんだぜ? ふつうのゆっくりでいることにあきたのかな」 「そのうち、思い出すんじゃないか?」 俺はそう言ってベーコンを口に入れた。 何となく、まりさの引っ掛かりを感じ取った。 まりさがれいむに吹き飛ばされて全てを失ったとき、まりさは何もできることがなくなった。 恐らく、まりさはあの状況でも本能的に生きようとしたのだろう。 更に、何かができるように、と。 「……まりさは今、ゆっくりしてるか?」 「ゆっくりしてるんだぜ! その……まぁ、おにいさんも、いるし……」 「ん? 何だって?」 「な、なんでもないんだぜ!」 まりさは勢い良くベーコンエッグを食べ始めた。 うん、確かにベーコンは中々上手に焼けていた。 ハムよりも好みかもしれない。 そういえば、まりさはハムに飽きたからベーコンにしたと言っていた。 ということは、ベーコンに飽きればもっと美味しいものが出てくるかもしれない。 俺はそんな期待を込めて、まりさに言った。 「しっかり舌を肥やしていってね!」 あとがき なぜだろう。 こんなストーリーをつくろうだなんて思ってなかったのに。 ただ茎への情熱を書きたかっただけなのに。 本当に書きたいものが書けないのは未熟なんだろうなぁと思いつつ反省です。 最後のは蛇足かもしれませんが「ちゃんとまりさは幸せになってますよ」と伝えるために書きました。 まさか一日に二本も書くとは思わなかったんだぜ…… 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 1292 ドスの数え方 ふたば系ゆっくりいじめ 1208 まりさのおりぼんさん ふたば系ゆっくりいじめ 1207 だんまつま (※非常に残念ながら、だんちづまではありません)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/61157.html
【検索用 おおきなかっかりから 登録タグ 2013年 UTAU お 曲 曲あ 浮世P 雪歌ユフ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:浮世P 作曲:浮世P 唄:雪歌ユフ 曲紹介 寒いので冬は嫌いです 曲名:『大きながっかりから』(おおきながっかりから) 使用画像は「富嶽三十六景 武州玉川」(葛飾北斎) 歌詞 どこまで回れど都度都度つまずき 最後の最後でまた今度 一から十まで都度都度ささやき 来る日も来る日もさようなら どこまで回れど都度都度つまずき 最後の最後でまた今度 一から十まで都度都度ささやき 来る日も来る日もさようなら 大きながっかりからそのまま向かう... 大きながっかりからそのまま向かう(そのまま向かう) 大きながっかりからそのまま向かう... 大きながっかりからそのまま向かう(そのまま向かう) 一から十まで都度都度ささやき 来る日も来る日もさようなら どこまで回れど都度都度つまずき 最後の最後で…… コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/12624.html
登録日:2012/01/22 Sun 02 01 42 更新日:2024/01/09 Tue 00 53 49 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 がっかり がっかりもまた思い出 はりまや橋 オランダ坂 コメント欄ログ化項目 テレビ塔 三大 三大○○ 三大〇〇(三つだけとは言っていない) 京都タワー 京都市 京都府 北海道 厳島神社 名古屋市 堺市 大仙古墳 大阪府 守礼門 広島県 廿日市市 愛知県 日本 日本三大 時計台 札幌市 沖縄県 現実 百聞は一見に如かず 観光名所 観光迷所 那覇市 金閣寺 長崎市 長崎県 高知市 高知県 「日本三大がっかり」とは、期待に胸を躍らせ見に行った割にはそれほどでもなかったものに対する旅行者達の嘆きの声である。 三大どころかどんどん候補地が増えていきそうな気がしないでもないがそれほどでもない……? なお、海外についてはこちらを参照。 + 目次 代表的なもの時計台(北海道) はりまや橋(高知県) 3つ目以降候補オランダ坂(長崎県) 守礼門(沖縄県) 京都タワー(京都府) 大仙古墳(仁徳天皇陵)(大阪府) ●以下、時と場合によってはがっかり厳島神社(広島県) 鹿苑寺金閣(京都府) 名古屋テレビ塔(愛知県) 代表的なもの 時計台(北海道) 現存しているものでは日本最古の時計塔。中は博物館や貸しホールになっている。 北海道の有名なスポットといえば、函館市の五稜郭などとならび真っ先に連想される建造物と言えるほど高い知名度を誇る。 しかし一方で、もっとも有名ながっかりでもある。 建物は歴史を感じさせる素晴らしいもので、まるでそこだけ別世界のように感じさせる風格だがあまりにも別世界すぎるのだ。 何故なら、場所が札幌の中心部であるため急速な都市開発に取り残され気が付けばまわりは高層ビルだらけ、広大な牧場ならば良い景色だったろうにビル群の中ではあまりにも場違いだった。 周りのビルが写らないように撮るカメラマンのちからってすげー!と感心させられる。 絵ハガキなどのイメージが強いためか、未だに緑溢れる草原にポツンと建っているものとイメージしている人も少なからずいるようだ。 ちなみに観光客が記念写真を撮るためのステージも設置されているが、やはり周りの建物が写り込まないように撮れる絶妙な位置にある。 周りをビルに囲まれているのは確かに場違いに思えるし、見た人ががっかりしてしまうのは仕方のないことだろう。 しかし、そのビル群が防風林の役割を果たしたことで、当時の姿のまま保存できたのもまた紛れもない事実。 なおこれまでに移転の話も出たが、1966年の札幌市議会において、現在の場所で永久保存されることが決議され今に至る。 周りの風景のせいで台無しという評価ではあるが、前述の通り、時計塔としての歴史的価値と美観そのものは間違いなく優れていると言える。 最近では逆に、大都会の中に現れた幻想的な建物というギャップを楽しむ観光客もおり、見方次第とも言えなくはない。 はりまや橋(高知県) 『よさこい節』の歌の中に語られる橋。 歌手・ペギー葉山の『南国土佐を後にして』がヒットしたことでその名が全国に知られるようになった。 しかし、都市開発により川が埋め立てられてしまい、現在は川もなにも無い車道として人々の生活を支えている。 でも橋である。まるで意味がわからんぞ!? 元々はもちろん橋があったが、先述の通り都市開発に伴い消滅してしまった。 とはいえ『よさこい節』由来ともいうべき橋、橋でなくなったなら橋をつくれば良いじゃない、と水路を設置し、江戸時代のものを再現したレプリカとして歩道専用のはりまや橋を復活させた。 また地下には旧欄干が飾られており、そして近場のはりまや橋公園には明治頃のはりまや橋が復元されている。 ただし明治時代のものは金属製なので、下手すると地元の住民ですらはりまや橋の復元だと認識していないかもしれない。でもはりまや橋である。 現在のはりまや橋は路面電車が通っている車道と両側の石で出来た欄干だが、旅行関係の情報誌やサイトからは悉くスルーされている。それでもはりまや橋なのである。 どれがはりまや橋だよとか言っちゃらめれす。 確かに実際行ってみると「なーんだ」と思うかもしれないが、周りの街並みは風情溢れるものとなっており結構見ごたえがある。 4つの橋を探すついでに町をぶらりと歩いてみるのもいいだろう。 以上2つはこの話題になるとほぼ100%名前が挙げられ、万人が認めるところと言っていい。 3つ目以降候補 オランダ坂(長崎県) かつて数少ない海外との玄関口だった長崎。特にオランダとは仲が良かったため、「蘭学」などの言葉が知られるように当時は外国人をたとえオランダ人でなかろうがひとくくりにそう呼んでいた。 カーチャンがゲーム機を何でもファミコンと呼ばわるようなもん。 ……つまりそういうことだ。長崎は坂が多く外国人の往来も多かったというだけ。 一応、活水女子大前の坂にはオランダ坂と書かれた石碑があり石畳も風情はあるっちゃある。 守礼門(沖縄県) 守礼門とは首里城前に置かれている門で、日本本土における大手門にあたる。 かつて首里城は沖縄戦でほとんど破壊され、守礼門のみ再建されたものの肝心の跡地は琉球大学になったため、門しかない城ということでがっかり観光地に数えられていた。 琉球大学が移転した後に本殿なども再建された今ではそうでもな……かったが2019年に本殿が焼失し、がっかり観光地に逆戻りしてしまった。 京都タワー(京都府) 京都府の人口131万人を記念して立てられた塔。 タワーの姿は海の無い古都京都を照らす灯台をイメージしたという……が、確かに市内には無いが府内全体まで見ればちゃんと海に面した町はある、舞鶴市とか。鎮守府があるでしょ? それともあれか?京都市以外にも京都に町がおますのん?的な京都人ムーヴか? しかも形はどっちかというと注射器っぽい、そして「古都の景観にあっていない」というもっともな理由でがっかり認定されている。 その上、近くにあるJR京都駅の方が名所としては人気があると言われ、さらに向こうはグッドデザイン賞を受賞する始末……京都タワー涙目。 そもそも「京都観光をするのに他の名だたる寺社仏閣を差し置いて京都タワーを訪ねる価値はあるのか」というツッコミをしてはいけない。 ちなみに、フィクションでは目立つので京都という演出をしやすい+寺社仏閣を壊すわけにはいかない、ということで、怪獣にはしょっちゅう破壊されている。 一例:『ゴジラVSメカゴジラ』の四代目ゴジラが、京都タワーをふっ飛ばしたあと清水寺の脇を通過……といった具合。 大仙古墳(仁徳天皇陵)(大阪府) 日本最大の古墳にして世界最大の面積の墓。 ピラミッドは?と言われもするが面積なら圧倒的にこっちの方がデカいのだ。 俯瞰すれば教科書でお馴染みの鍵穴の形を拝めるだろうが、近くに高い建物が無いのでかなわない。 そしてあまりのデカさにただの森にしか見えない。初見では古墳とわからずスルーすることがたまによくある。一応堀があるので、それに気付くかどうかが文字通り鍵。 一応、古墳正面へは最寄り駅の百舌鳥駅からは徒歩5分と交通アクセスは良い。アクセスだけはな。 見学できればまだ違うだろうが、立入禁止なので一般人にはとんと縁がない。というか、一般人はおろか学者の立ち入りすら容易ではなく、学術的な発掘調査すらままならないのだ。 上から見られる展望台のような建物を作ろうとする動きもあるが、まず認可は下りまい……。 余談だが森なので住宅地なのにタヌキが住み着いている。 ●以下、時と場合によってはがっかり 厳島神社(広島県) 日本三景の一つ「安芸の宮島」。その水上に浮かぶ美しく神秘的な威容は世界文化遺産にも登録されている。 引き潮の時には歩いて大鳥居を見に行くこともできる……が、その際の末端の水生生物の楽園っぷりも、いかにも古くからの日本風の光景で味があって良いものだが、苦手な人にとってはほどよく此方の精神をえぐってくれる。フジツボがびっしりとかフナムシとか……。 鹿苑寺金閣(京都府) 「金閣寺」は通称で、正しくは寺の名前は鹿苑寺で金閣は建物の名前。金ぴかは仏の骨を納める舎利殿。世界文化遺産にも登録されている。 京都旅行といえば必ず行くであろうスポットの一つ。 しかし思った以上に金ぴかしているのと、写真でよく見る方向から見ようとすると割と遠い。それでも雪化粧した金閣は風情があって見応えあり。 また、夕陽を浴びて輝く姿は実に神々しい。眩しいとも言う。うおっまぶしっ なお、オリジナルの金閣寺は放火で焼失しており(ちなみにこれに取材したのが三島由紀夫の作品『金閣寺』)、現存しているのは再建されたもの。金ぴかなのは再建されたからであって、オリジナルはもっと落ち着いた風合いだった。 このせいで弟分の銀閣は国宝なのに、金閣は重要文化財どまり。 名古屋テレビ塔(愛知県) 日本で最初に完成した集約電波塔。 名古屋市中心部のシンボルとして親しまれている……が、まわりが超高層ビルに覆われているため展望台の見晴らしがなかなかに悲惨。 しかし高さではがっかりでも古くから建てられているため、いわゆる東京タワーのような紅白のペイントをしないまま現存できているといった歴史に着目するとわりと見どころができるかもしれない。 あと、周辺が木々で緑が生い茂りおしゃれな感じにリニューアルされているため、観光としてはやや期待外れに感じても、地元または県民がちょっとしたお出かけして落ち着くには割と向いている。 ちなみにモスラが関わるとなぜかよく被害を被る。 モスラ(というかスタッフ)は名古屋が大好きなんだろうか。 訪れたものの、何らかの理由でがっかりした観光地を見つけ次第、追加・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ ↑鳥居の海に浸かる部分がフジツボやら謎生物で軽い蓮コラみたいな様相を呈している事かと -- 名無しさん (2019-02-17 20 35 10) 大仙古墳はまだマシ。 兵庫県にある勝福寺古墳は地元住民の9割は知らないであろう古墳がある。 しかも周りに堀もなくフェンスで囲んでるだけ。 -- 名無しさん (2019-03-02 00 23 26) ↑4、↑6 マーライオンは昔は変な場所にあったうえにポンプが故障しててマジがっかりだったんだ。2002年に移設と修理が行われてからはがっかりじゃなくなった。 -- 名無しさん (2019-03-02 00 52 20) 北海道の時計塔はそこまでに良く道中で風情を感じられるってことも大きいかもしれないな。道が広く公園も大きいから景色を楽しめるけど、その上で異色な建物を見るとやっぱり違和感を覚えるのかもしれない -- 名無しさん (2019-03-02 01 06 24) ↑15いや、銀閣寺は日本人のわびさびにも合致しなかなかの風情でむしろこちらの方が上。ただ…三十年前に行って写真を撮ってみたところ画面の隅にスカートを挙げてまたぐらを掻き掻きするどこぞのオバちゃんの姿が…当時はデジカメも無く現像してみないと何が映ってるかわからんかったもんね… -- 昼太郎 (2019-03-23 12 44 06) マーライオンが工事だかでグレーのシートで囲われてて見ることすら叶わなかった俺はがっかりを越える何か -- 名無しさん (2019-03-23 13 32 05) 長崎に観光に行った時は事前にガッカリって情報を得ていたオランダ坂よりも割と期待してた出島の方がガッカリだった -- 名無しさん (2019-03-23 13 37 53) 厳島神社はむしろ引き潮の時も他にはない味があって良いものだが -- 名無しさん (2019-09-17 14 02 56) 千葉県鎌ケ谷市の鎌ヶ谷大仏は見事なまでに名前負け -- 名無しさん (2020-03-06 22 15 06) 名古屋城かなあ…本当に歴史があるなら見た目がショボくたっていいけどこれは殆どコンクリートで内部は単なる博物館でガワ以外の日本のお城としての良さは皆無 -- 名無しさん (2020-03-12 09 23 03) 京都タワーでがっかりと言えば、マスコットキャラクターの名前が「たわわちゃん」と聞いて期待に胸とかそれ以外の部分とか膨らませて見に行ったら… -- 名無しさん (2020-08-06 14 27 51) 鹿島神宮の要石。地中深くまで埋まっていて、地震を抑え込んでいるという有名な石だが、地表部分から見えるのは手のひら大の平凡な石。逸話と見た目が違い過ぎる。 -- (2021-06-26 17 23 40) 厳島神社は中途半端に潮が引いてる途中で行って内心がっかりしたが、神社とか見てるうちに潮が完全に引いて「お?」ってなり、その日はそのまま宮島に泊まって翌日満ち潮で「おおっ」ってなったから、あれは滞在時間長めにとって両方見るべき。 -- 名無しさん (2022-07-18 19 52 34) 厳島神社の引き潮における真の脅威は堤防裏にびっしりと蠢くフナムシなんよ。後、世界遺産で言えばそっちより原爆ドームの方が時計台と同系統のがっかりが味わえる。(公園側から行けばまだしも、周りは普通に街中のビル群) -- 名無しさん (2023-05-17 01 03 38) 富士山見えるスポットの多くは時と場合(富士山が見えないとき)はガッカリだな。まあ富士山に限った話でも無いけど。 -- 名無しさん (2023-05-18 02 52 44) 神田明神も割とガッカリ。鳥居がビルの間に入ってて見て残念な気持ちになる。本殿はまだいいけど。 -- 名無しさん (2023-05-18 04 28 51) なんで2つしか決まっていないのに、3大にされてんの? -- 名無しさん (2023-05-18 08 45 25) 元々「はりまや橋」「時計台」「ひめゆりの塔」だったけど、ひめゆりの塔は戦没者のお墓でそれをがっかり扱いするのは流石にどうなんだって事で今の形になった…みたいなのを聞いた事はあるな。真偽はわからんけど -- 名無しさん (2023-05-18 09 37 56) 雪降ったら水没するような京都駅がグッドデザイン賞取ってる事実もまたがっかりだよ -- 名無しさん (2023-05-19 07 03 20) 確定してるの2つなら、項目名「日本のがっかり観光地」とかに変えたら? -- 名無しさん (2023-05-19 08 37 07) 「三大がっかり」ってここだけで呼ばれている訳じゃないしな。他の旅行サイトとかも全部変更するならまだしもこのwikiだけ名称変える必要は無いんじゃない? -- 名無しさん (2023-05-19 09 46 24) 3大と言いつつ3つ目が決まってないのは他の3大○○でもありがちではある -- 名無しさん (2023-05-19 10 01 49) コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2023-05-20 07 03 56) 古墳はね…なんもないしそもそも入れないからね… -- 名無しさん (2023-05-20 17 17 08) 時計台はハードルが下がってたのもあるけど、それほどガッカリではないどころか結構興味深かった。紅葉シーズンもあってか、SNS映えする写真も取れた。古墳は見学や本格的な調査を解禁すりゃいいのにって思うけど、色々難しいのかね。何か見つかった場合の保存方法がないとかが理由らしいけど -- 名無しさん (2023-05-20 20 50 53) ↑4 三大○○四大○○みたいなのは最後のひとつが固定されてないからこそそれぞれが候補を挙げることで盛り上がっている側面もある。というか固定されていても「いや△△の方が相応しいだろ」って勝手に入れ替えるのもしょっちゅうだし -- 名無しさん (2023-05-20 21 22 24) 名古屋テレビ塔の足元は、昔は夜間の治安が悪くて、不良少年むけにイケナイ汁を売ってる場所として有名だった。 -- 名無しさん (2023-05-22 23 16 36) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-07-19 14 06 14 小樽運河は冬以外に来てもただの運河だよね -- (名無しさん) 2023-11-28 12 43 29 ↑x16 そりゃ原爆ドームはその景観で世界遺産になったわけじゃなくて、原爆の悲惨さを後世に遺すために世界遺産になったんだから、周りの雰囲気とそぐわなくなってそれをガッカリって言うのは違うやろ -- (名無しさん) 2024-08-13 10 16 26 名前 コメント すべてのコメントを見る